外国でバイリンガリズム 

こんな本がある(↓)。

うちの子、バイリンガルになーれ!うちの子、バイリンガルになーれ!
ほりなが つゆき

文芸社 2005-12
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例のごとく、実物を手に取って見てないので詳しくレビューすることもできないんだけど、Amazonの中身検索でちょっとはしりの部分が読めるのと、ネットでの紹介などを見る限り、なかなか好感が持てなくもない(;´_`;)。


筆者のご家族は吹田市にお住まいで、ごく普通の100%日本語環境のご家庭だそうで。で、そういうご家庭で子供をバイリンガルにすることができるか?・・・なんだけどね。

ま、答としては「ちょっと難しいんじゃない?」でしょうなぁ(^^)。

ウチのように両親の母語が別々で、英語圏じゃないけど外国に暮らし、かつ、これまで三年間と〜ちゃんがみっちり日本語を鍛えてきた家庭でも、子供をバイリンガルにすることの難しさを痛感する今日この頃なのにさ(^^)。
ほんと、幼稚園へ通うようになってどんどんオランダ語が優勢になっていくんだよねぇ(>_<)。と〜ちゃんにもフツーにオランダ語で話しかけるようになる始末。まずいなぁ(°◇°;) 。
それほどまでに『子供にとっての日常的な社交の場(=学校)』での言語圧力は強烈だということ。標準語の普及に学校の果たした役割を見れば一目瞭然だわな。


そんなもんだで、家庭で毎日数時間英語のビデオを見せたり(そもそも楽しめないので子供は見たがらない!)、夏休みに語学研修に出るだけでは、「持続」という観点からしても効果はあまり期待できないと思う。

この本の締めも「で、ホントはどうなの?バイリンガルになれるの?」だそうで、まさにと〜ちゃんが昨今感じていることと同じ(>_<)。逆に、そこがなんとなく好感持てるところなんだけどね(^^)。「こんな風にして成功しました!」なんて書かれりゃ、「教材買って欲しいのけ?」ってツッコミ入れちゃうところだ!

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弟クンに読み聞かせをしている(つもり?)おねいちゃん。一応日本語の絵本なので日本語で・・・

ま、当家のプリンセスの日本語については、アンパンマン、ドラえもん、ウルトラマン、ジブリetc.を総動員して夏休みに反転大攻勢をかけるとしてだ、ウチのように、外国に住む国際結婚の家庭が子供に期待するバイリンガリズムってのは一体何なんだろうなぁ?


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そもそも各家庭によって目指すところはいろいろなんだとは思うけど、我が家も含めて、国際結婚の家庭が子供に期待するバイリンガリズムってのは二つの母語という意味でのバイリンガリズムなんだと思う。一方、日本における日本人家庭のそれは、一つの母語(日本語)+一つの外国語(英語)ではないかと。

よく目にする「○歳で英検二級合格を目指す!」なんて表現がそれを端的に物語っているのよね。なぜなら、ああいうテストは英語ネイティブの人が受けるもんじゃないし、ウチもムチュメに将来日本語検定を受けさせる気はない(-.-)。というか、そう感じさせるまでにしてやりたいと思う。
あ、でも漢字検定なら一緒に受けるかも(^^)。なになに、海外会場はロンドンかミラノかぁ。ミラノはよさげだなぁ(´∀`;)。


我が家にとってのバイブル『バイリンガルを育てる―0歳からの英語教育』の湯川先生は「ネイティブスピーカー並の英語力」なんてはっきり書いているけど、こうした表現が実感できる(一応説明はあるけどね)親でなければ落としどころを間違うような気もする。著者のご家庭でも二つの母語を目指したんだろうねぇ。いや、ご子息は英検とか受けられたみたいだけどさ(#^.^#)ヨクワカンネ。

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本人曰く、「ライオン!」だそうです(^^)。大トラならと〜ちゃんもすぐに変身できるぞ!

外国語ではなく母語として一つの言語を獲得するということは、とりもなおさず、組合わさった単語群が醸し出す独特の『空気』を肌で感じ取ることができるようになるということで、実はこれが「ネイティブスピーカー並」の中身であると同時に、ある言語を外国語として学ぶ際に最も習得が難しいものなんだと思う(勝手に思っているだけかもしれないが)。いわゆる、「(外国語学習者には)一生習得できないだろうと思う能力」の一つであるのかも。
だから湯川先生も独白されているように、ご自身は英語が専門でありながら、英語論文の最終チェックはネイティブスピーカーに委ねざるをえないようなことになる(>_<)。


さて、なんだかとりとめもない話になってきた(;´Д`)。もっとあっさりとしたバイリンガリズムも考えてみたい。

人間情報科学研究所マルチリンガル学習研究室というところが興味深い研究をしている。日本人にとっては屈辱的な/r/と/l/の聞き分けについて。
以前アメリカ人が「/r/と/l/なんて全然別の音じゃない。なんで区別できないの?」って発言していたのをどこかで読んだ。そのときから気になっていたんだけど・・・。

件の研究所によると、/r/と/l/の違いのある言語を母語とする人は、この両音をそれぞれ別のものとしてキャッチできるツボー/r/のツボ、/l/のツボーを脳内に持っているらしい(※ベタな説明でごめんね)。一方で、そんな区別のない日本語を母語とする日本人は/l/をキャッチするツボしか持っておらず、/r/の音は/l/のツボで代用してキャッチしているのだそうな。だから混乱する(=同じ音のように聞こえることもある)。う〜ん、経験的に納得できるぞ(T^T)。
ま、こうした/r/と/l/の違いは慣れればかなり克服できるみたいだけど、それでも、それは経験や既知の語彙、文脈に助けられている部分があるらしい。逆に言うと、悲しいかな、/r/のツボを作り上げる機会を持たなかった日本語ネイティブは、脳内レベルで既に英語ネイティブにはなれないということになる(T^T)。


今、我が家のプリンセスに求める真のバイリンギャルとしての第一歩は、実はこの/r/のツボを作り上げることなんじゃないかなと思う。真・脳内革命って感じ(#^.^#)。
幸いにも、オランダ語にもその区別はあるし、なにより、日本語よりもうんと音のバリエーションが豊富なんで、毎日学校へ行けば、放っておいてもきっと多くの音をキャッチできるツボを獲得してくれるはず(^^)。

というわけで、日本語に関しては、特に「耳を作る」という意味では何もしなくてもよい(-.-)。むしろ、他言語社会で日本語をネイティブ並みにと考えるのであれば、先に上げた「『空気』を感じる」感覚の方が重要になってくる。そのためにはたくさん話して、読んで、書くしかないんだろうけど、最近のムチュメはといえば・・・、

  にほんご、しゃべったらあかんよ

などと、つれないことを仰ることもしばしば_| ̄|○ ガクッ。

「親の心、子知らず」を身をもって体験している毎日でございます┐(´〜`;)┌。

コメント

ふむふむ・・。たしかに日本にいながらバイリンガル・・って言うのはかなり無理がある。っていうか、日本語の達人になるほう亜gカッコいいと思うのは私だけでしょうか・・?
そうか・・赤カッパさんのところはトライリンガルになるべき環境なんですね・・。こりゃ子供も親も大変だ-!!
・・って、他人事じゃないんですが(笑)多言語教育の一番大切なことは、母国語を決めて、その言葉を完璧にすることから始まるんじゃないかなと私は思っているのですが、肝心の母国語がなんなのか決めかねるっていうのがそもそもの問題だったりしますよね。私的には母国語って言うくらいだから日本語・・って思っているんですけど!?
あれ??赤カッパさんは父国語・・!?(笑)
  • [2007/05/09 13:45]
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  • メイン家のママ
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ウチはマルチリンガルを目指しますよ(^^)

>メイン家のママさん

ウチの場合、母国語というより『母語』って感じで考えていますね。出自はともあれ、母親から習う言葉。もちろん、父親から習うのなら(当家における日本語のように)『父語』という呼び方もアリ(#^.^#)。

というのも、子供にとっては少なくとも日本は母国ではないですし、オランダ語(正式にはネーデルランド語なんですけどね)ってオランダ王国の言葉でもあるし・・・。『国』という単語を挟むとややこしくなりすぎるようで(;´Д`)。

もし、このままベルギーで育つなら、国語としてのフランス語、ドイツ語、それに当然英語の三カ国語を『外国語』として身につけてもらいたいです。目指せマルチリンガル!ふぁいと〜!

うちの場合。

英語と日本語で頑張ってますが、8歳5歳半3歳の子どもにとって、今のところ、両方とも「外国語」ですね(汗)。
英語の方が全然得意だけど、やはり隣のアメリカ人の子どもが喋っている英語とうちの子どもの英語も違います。日本語は、当然8歳にしては、幼稚だし、英語が混ざってるし。
両方中途半端って感じ。マズいですねぇ。
でも、もうそれが限界です(親の、笑)。
オランダとか、ベルギーとかソチラは、みんな5カ国語ぐらい喋ってますよねぇ。まあ、それなりにご苦労があるのかと思いますが、カッコいいなあといつも思ってます。

幼稚ですか・・・(;´Д`)

>nymommyさん

ええ?やっぱり現地のネイティブの子供より英語、幼稚ですか(>_<)。いや、ウチも日蘭両方ともなんか平均以下だなぁ・・・なんて思っているところです。
まあ二つの言語を同時に身につけようとしている過程にあるので、「二つ足して1以上」と思うようにしていますが・・・。

ちなみに、オランダ語ネイティブが英語を勉強するときの苦労なんて、日本語ネイティブが英語を学ぶときのそれに比べれば屁のようなもんですよ。きっと。ましてやドイツ語なんて・・・。
これで「数カ国語が話せる!」なんて主張するのはずるい!な〜んて思うのは私だけでしょうか(>_<)。

ご存知かもしれませんが、『バイリンガリズム−二言語使用はいかに可能か』(東昭二、講談社現代新書)という本の中に、こういう説明があります。

「いろいろな国のバイリンガルたちの言語生活を見てみると、実際2つの言語を混合して使うケースが多く報告されており、これはコード・スイッチング(code-switching)あるいはコード・ミクシング(code-mixing)と呼ばれている。」

本書によると、これは実は高度な言語能力を要求されるらしいスタイルらしいんですが、実は私はこれを読んで凍りついたのです… やっぱり我が子には、コードスイッチングなしで話してもらいたいなあ。
日本語とオランダ語の2ヶ国語を母語に、という希望は捨てていませんが、なかなか道は険しそうですね。順風満帆というわけにはいかないかもしれませんが、お互い頑張りましょう。

よく分からない概念ですね(;´_`;)

>のぼるさん

コード・スイッチングなる概念、ネット検索をかけてみたんですが、あまりすっきりとした文章は見つからないですねぇ。英語文献でもなんだか中立的な概念説明しか見当たらないようです。あまり一般ウケしない言葉なんでしょうか(^^ゞ。

印象としては、二つの言語が未発達で、互いの不備を繕い合うように都合良くスイッチさせることが問題で、いわゆる「母語喪失」を招くことが危惧されているのではないのかと勝手に推測中です(#^.^#)。

いずれにせよ、二つの母語という二刀流を追求する以上、努力も二倍、手間ヒマも二倍と覚悟を決めておくのがよろしいようです(°д°;;) !

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